検体測定室推進事業

薬局で血糖値や脂質、肝機能の測定ができるって知っていましたか?

 ご自身の身長や体重は健康のバロメーターとして把握されている方が多いと思われますが、血糖値や脂質、肝機能値を把握されている方は少ないのではないでしょうか。
 忙しくて健康診断を受けられない方でも、20分~30分程度(測定の説明から結果の説明まで)の時間があれば、お近くの薬局で測定することができます。

血糖値の測定について

 糖尿病とは血糖値が高くなる病気で、糖尿病予備軍と言われる初期のころでは、自覚症状がほとんどありません。
 厚生労働省が3年ごとに行う調査(平成26年度実施)において、糖尿病患者数は過去最高の約316万人となりました。糖尿病が強く疑われる方も合わせると950万人以上いるものと考えられています。また、糖尿病の可能性を否定できない方(糖尿病予備軍)も1,100万人いるものと考えられており、あわせると約2,050万人。
 国民の約6人に1人が糖尿病又は糖尿病の可能性があると考えられます。


 糖尿病は血糖値やHbA1c値を総合的に判断して診断されます。
 過去1年間のうちに健康診断を受けられていない方や、血糖値が気になる方などは、お近くの血糖測定実施薬局まで、お気軽にお越しください。
 ※検体測定室で測定できる項目は、血糖(血糖値、HbA1c)、脂質(HDL、LDL、中性脂肪)、肝機能(γ-GTP、AST(GOT)、ALS(GPT))の8項目となります。測定項目は各薬局によって異なりますので、必ず事前にお電話にてお問い合わせください。
 ※薬局で行う測定では、検査とは異なるため、測定結果をもとに診断することはできません。基準値を超えているなど、気になる結果が示された場合は、かかりつけ医や医療機関を受診いただく様にご案内いたしますので、ご了承ください。
 実施薬局は薬局検索ページから検索いただけます。
  (測定項目や実施時間、料金などは直接、各薬局にお問い合わせください)

マメ知識

福島県は全国的に見ても血糖等を測定できる薬局が多い

 福島県薬剤師会では、県民の健康意識の向上を目的に、平成26年度から血糖測定のできる薬局・薬剤師を養成するための事業を、福島県からの委託を受けて実施してきました。
 実施薬局の薬剤師に対する実務研修として、制度や実技に関する研修を行うとともに、実務のためのマニュアルを作成・配布しています。
 また、薬局における血糖測定等の事業をするための組織である、検体測定室連携協議会に、本会の町野会長が参加しています。

検体測定室連携協議会

血糖値とHbA1cの違い

<血糖値>

  • 測定時点で表示される血糖値の値。
  • 直前の食事時間や食事内容によって測定値が変動します。

<HbA1c>

  • 過去2~3カ月間の血糖値の平均の値を示します。
  • 直前の食事時間や食事内容によって測定値が変動しないため、血糖のコントロール状態が分かります。
血糖値を測定する理由

 HbA1cは血糖変動の平均値を示していますが、HbA1cが同じ人でも血糖値の変動幅が違う場合があります。
 右のグラフの様に、変動の幅が大きいと血管へのダメージが大きく、血管の病気になりやすくなってしまいます。

注意点
  • 抗血栓薬を服用中の方につきましては、止血困難になる可能性があるため測定を受けられない場合があります。

<抗血栓薬の例>
 ワーファリン(ワルファリンカリウム)、プラザキサ(ダビガトラン)、
 リクシアナ(エドキサバン)、イグザレルト(リバーロキサン)
 エリキュース(アピキサバン)、バファリンA81(アスピリン)、
 バイアスピリン、パナルジン(チクロピジン)、プラビックス(クロピドグレル)、
 プレタール(シロスタゾール)、エパデール(イコサペント酸エチル)
 ペルサンチン(ジピリダモール)、プロサイリン(ベラプロスト)、
 アンプラーグ(サルポグレラート)、
 オパルモン(リマプロストアルファデクス、プロレナール)、
 コンプラビン(クロピドグレル)、エフィエント(プラスグレル)

  • 感染性疾患の既往歴のある方につきましては、感染予防の観点から測定をご遠慮いただいております。

<感染性疾患の例>
 血友病、壊血病、血小板無力症、血小板減少性紫斑病、単純性紫斑病、
 血小板機能異常症、血小板減少症、フォンウィルブランド病、血液凝固異常症、
 その他の出血性疾患及び肝炎等血液感染リスクの高い疾患

糖尿病予防のポイント

糖尿病予防のポイント
糖尿病予防のポイント