【坐剤の定義】
 坐剤とは、「医薬品をある一定の形状に成型して、肛門または膣に適用する固形の外用剤で、体温によって溶けるか、または分泌液で徐々に溶けるもの」と規定されています。

【種 類】
 使用部位により肛門坐薬と膣坐薬があります。また、目的により全身作用を期待するもの、局所作用を期待するものと大別することができます。
@肛門坐剤(坐薬)
 肛門坐薬は、非常に一般的で単に「坐薬」といえば、肛門坐薬のことをさします。これは、肛門から挿入するためにそのように言われているようです。また、目的により全身的に作用するものと、局所的に作用するものがあります。
 解熱剤、制吐剤、抗痙攣剤、鎮咳剤などは、全身作用を目的とし、痔疾用剤などは局所作用を目的として使用されます。
A膣坐剤(坐薬)
 膣坐薬は、膣に挿入するもので婦人科領域における帯下治療、とくにトリコモナス膣炎・膣カンジタ症等の治療に用いられるものです。
 膣内の分泌液により徐々に溶けて効果を現す坐薬です。

【使い方】
@手指・肛門部・外陰部を清潔にします。
A1個分を切り離します。
B容器から坐剤を取り出します。
B肛門坐剤…ティッシュやガーゼで坐剤の後部をつまみ、丸く膨らんだ方から肛門内に完全に挿入します。
 膣坐剤…しゃがんで、膣坐薬を人さし指と中指にはさむか、あるいは人さし指の頭にのせて、膣内のできるだけ深い所に挿入します。

【注意すること】
・肛門坐剤は、できるだけ排便後に挿入します。中腰になって坐剤を入れた後に立ち上がれば楽に挿入できます。
・挿入後20〜30分間は激しい運動はさけましょう。
・子どもの場合は、あお向けに寝かせ、膝を曲げるように両足を持ち上げて、足を押さえながら坐剤のとがった方を肛門に挿入するとよいようです。
・挿入した坐剤がすぐに出てしまったら、元の形のままであれば、それをもう一度挿入して下さい。ドロドロに溶けてしまったものが出てきた場合は、すでにお薬が吸収されている可能性がありますので、4〜6時間ほど経過をみてください。また、病態により主治医・薬剤師にご相談ください。

【保存方法】
 一般に冷所保存が望ましいです。特に、油脂性基剤を使用しているものは、体温で溶解するので、冷蔵庫に保存するのがよいでしょう。ただし、室温で保存可能な坐剤もあります。

 〔2007/8/3 記〕